
その瞳にうつりたくて…
第1章 過去と今
鏡にうつる自分の姿は大嫌いだ。
「ははっ、お前も老けたな…」
鏡の中の自分にそう呟いた。
まぁ、無理もない。
戦隊物の主役を張っていたときは二十歳。
それからもう20年も経ってしまったのだ。
目元には小じわ、禿げてはないが白髪も交じり出してる。
動きにキレもなくなって来てる。
人間いつかは老いるもの。
それはわかってる。
自然の流れに逆らうつもりはないし逆らうことも出来ない。
過去に戻ることなんて到底不可能。
それでも思ってしまう。
あの頃が懐かしいと、ついつい懐かしんでしまう。
鏡の前でため息を付いていると…
「あー、加藤先生。いらっしゃったんですか?」
「え?」
少し開いたレッスン室のドアからこちらを見ていた女性。
それは、同じくこの学校に勤める平井先生だった。
「ひ、平井先生…」
「生徒はもうみんな帰りましたよ?」
「あ、俺もすぐに…」
平井先生はこの学校でボイスレッスンを担当している先生。
主に歌手志望の子達が所属しているコース。
柔らかそうなショートカットが印象的な可愛らしい先生だ。
つーか、俺今マジマジと鏡を見つめてたけど、完全にナルシストとか思われてんじゃねぇか?
「何してたんですか?こんな時間まで」
「い、いえ…、別に」
「ははっ、お前も老けたな…」
鏡の中の自分にそう呟いた。
まぁ、無理もない。
戦隊物の主役を張っていたときは二十歳。
それからもう20年も経ってしまったのだ。
目元には小じわ、禿げてはないが白髪も交じり出してる。
動きにキレもなくなって来てる。
人間いつかは老いるもの。
それはわかってる。
自然の流れに逆らうつもりはないし逆らうことも出来ない。
過去に戻ることなんて到底不可能。
それでも思ってしまう。
あの頃が懐かしいと、ついつい懐かしんでしまう。
鏡の前でため息を付いていると…
「あー、加藤先生。いらっしゃったんですか?」
「え?」
少し開いたレッスン室のドアからこちらを見ていた女性。
それは、同じくこの学校に勤める平井先生だった。
「ひ、平井先生…」
「生徒はもうみんな帰りましたよ?」
「あ、俺もすぐに…」
平井先生はこの学校でボイスレッスンを担当している先生。
主に歌手志望の子達が所属しているコース。
柔らかそうなショートカットが印象的な可愛らしい先生だ。
つーか、俺今マジマジと鏡を見つめてたけど、完全にナルシストとか思われてんじゃねぇか?
「何してたんですか?こんな時間まで」
「い、いえ…、別に」
