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ダブル不倫

第6章 部長室

「覚えてくれましたね、名前……」
 
「ああ……、空気読めねえ……ヤツってな……」
 
 里井の白い歯が覗いた。
 
 奈々葉の顔が熱くなる。
 
「あの時は……すみません」
 
「俺に向かってくる芯のあるヤツは男でもいねえよ。……で、俺に用……?」
 
「……ああ、いや……部長が呼んでる……いや、私が里井部長に呼ばれてるって……」
 
「え、俺が……何だっけ……」
 
 美希のほくそ笑む顔が浮んだ。

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