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堅実メイドの献身

第5章 暎人について

「そうだけど、沙樹、暎人様のお付きになりたかったの?」

「当たり前じゃないですかぁ。あの、暎人様ですよ?」

「そういうもんなの?」

「んもー、雅先輩ほんとそういうとこ抜けてます。」

「え、抜けてる?」

「そうですよ。暎人様のお付きは皆んな狙ってたんです。」

「そうだったんだ。」

「暎人様は顔良し、頭良し、性格良し。の完璧な理想を絵に描いたような方なんですよ。」

「そうなんだ。」

「そうなんだ。って、お付きなら直接お話しされましたよね⁈どうだったんですか?」

「どうって、、、」

ー 説明しにくい、、、。

「かっこいいって思いましたよね?」

「、、確かに、お顔は申し分ない。」

「ですよね〜。で、性格もお優しいですよね?」

ー 優しい、、のか?結構グイグイきたよ。

「、、う〜ん、よくわかんない。」

「なんで、わかんないんですかっ⁈」

「だって、今日が初日だし。」

「そぉんなの関係ないですよ。大体分かるじゃないですか。ふ、ん、い、き、で!」

ー 雰囲気、、ねぇ。

「雰囲気は優しそうかも、、。」

ー やることはハードな感じ?

「やっぱり!いいなぁ〜代わって下さいよぉ。」

「そうねぇ。私には荷が重いし、代わってもらえるなら、、、」

ー ほんと代わって欲しいなぁ。

「ほんとですかぁ!私、メイド長に話してみます!」

「う、うん。よろしく。」

沙樹は、目を輝かせると小走りに出て行った。

ー メイド長、取り合ってくれるかな。

ふぅっと溜息をつく。

ー えぇと、新しいシーツはっと、、。

衣類を回収して、新しいベッドシーツ等も持って行く。


ーーー


ー 部屋の掃除はこれでよし。

暎人の部屋に戻り、クローゼットに衣服をしまい、ベッドメイキングを済ませた。

部屋の中全体を見回して、最終チェックする。
問題なさそうなので、少し早いが昼食にする。

ーーー


「伊東さん、ちょっと。」

「はい、何でしょうか。」

食堂に行こうとすると、藤井から呼び止められる。

「少しお話ししましょうか。」

ちょいちょいと、手招きされるのでついて行く。



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