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僕はアノ音を聞いてしまった。

第3章 リビングルーム

 きめ細かく白い肌のマサミの頬は、手洗いで見たときより濃いピンク色になったような気がした。
 
 マサミが淳也の方へ近づく。Tシャツの生地を押し上げる胸の膨らみが、柔らかそうにフルンと揺れた。
 
 淳也の目がそれを追う。
 
 マサミに悟られないように目を伏せた。
 
「淳也くん、言い忘れたことがあるの……」
 
 マサミは身を屈めた。黒目がちの目が淳也を覗き込む。

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