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勾引かしの罪

第1章 episodeⅠ

彼氏以外の人と入ったことのなかった ホテル という場所に緊張しつつ、ドアを開け、部屋に入った。

すぐにベッドに向かうのが恥ずかしくて、近くにあったソファーの方に向かった私。







しかしソファーに向かう動きは、後ろから伸びてきた手に阻まれてしまった。


「ソファーなんて行く必要ないだろ」



耳元にかかる慧斗さんの吐息に体温が一気に上がり、一瞬にして緊張が解れていく。
少しハスキーな彼の声が頭の中で何度も何度も反響して思考が奪われる。


たった一言。



たった一言のはずなのに、強力な麻薬のような中毒性を持ったその声で、身体じゃない、それよりももっと深いところから犯されているような気分になった。

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