逆ハー戦隊シャドウファイブ
第14章 14 イタリアントマト
早めに出勤したと思っていたが、厨房では赤斗さんがすでにスープストックを作っていた。何がベースだろうか。鳥のような魚のようなふわっとした食欲をそそる香りと香草の爽やかな香りが混じりあっている。
「おはようございます」
「ああ、おはよう。そこの裏に荷物置いて。制服とエプロン用意しておいたから」
「はい」
厨房の裏が休憩室のようで、白い厨房服と赤と緑のストライプ模様のスタンダードなエプロンがあった。
「かわいいんだー」
赤斗さんもお揃いの柄で腰から下だけのエプロンをつけている。ペアルックでエプロンをつけていると、ちょっと新婚さんみたいだと思った。
「着替えました! 何すればいいですか?」
「ん。良く似合ってるね」
「えへっ。ありがとうございます」
「掃除機かけてテーブル拭いていってくれるかな」
「はい」
フロアはそんなに大きくなく、テーブル席も4人掛けが6卓と2人掛けが4卓だ。それでも連日満席なので赤斗さんと両親だけだと忙しいだろうなあと思う。
テーブルと椅子は重厚な作りで、拭くと艶が出る。綺麗になるのが面白くて、ついつい何度も拭いてしまっていると赤斗さんが「そんなに磨かなくてもいいよ」と白い歯を見せた。
「あ、なんか、素敵なテーブルなのでついつい」
「ふふっ。ここのセットは全部親父たちの代の時だけど、青音の店で揃えてもらったものなんだ。イタリアのアンティーク」
「へえー。どうりでなんだか、ちょっと見ないものだなあと思いました」
「うん。職人の技が活きてるって言うのかな。しかも使えば使うほどいい味が出るんだ。まあ椅子は何度も張り替えてるけど」
「そうなんだー」
椅子って座るところを張替えできることを初めて知って感心する。私も将来結婚してダイニングセットを買う時には、いいものを買って椅子を張り替えながらずっと使いたいと心に決める。
「おはようございます」
「ああ、おはよう。そこの裏に荷物置いて。制服とエプロン用意しておいたから」
「はい」
厨房の裏が休憩室のようで、白い厨房服と赤と緑のストライプ模様のスタンダードなエプロンがあった。
「かわいいんだー」
赤斗さんもお揃いの柄で腰から下だけのエプロンをつけている。ペアルックでエプロンをつけていると、ちょっと新婚さんみたいだと思った。
「着替えました! 何すればいいですか?」
「ん。良く似合ってるね」
「えへっ。ありがとうございます」
「掃除機かけてテーブル拭いていってくれるかな」
「はい」
フロアはそんなに大きくなく、テーブル席も4人掛けが6卓と2人掛けが4卓だ。それでも連日満席なので赤斗さんと両親だけだと忙しいだろうなあと思う。
テーブルと椅子は重厚な作りで、拭くと艶が出る。綺麗になるのが面白くて、ついつい何度も拭いてしまっていると赤斗さんが「そんなに磨かなくてもいいよ」と白い歯を見せた。
「あ、なんか、素敵なテーブルなのでついつい」
「ふふっ。ここのセットは全部親父たちの代の時だけど、青音の店で揃えてもらったものなんだ。イタリアのアンティーク」
「へえー。どうりでなんだか、ちょっと見ないものだなあと思いました」
「うん。職人の技が活きてるって言うのかな。しかも使えば使うほどいい味が出るんだ。まあ椅子は何度も張り替えてるけど」
「そうなんだー」
椅子って座るところを張替えできることを初めて知って感心する。私も将来結婚してダイニングセットを買う時には、いいものを買って椅子を張り替えながらずっと使いたいと心に決める。