逆ハー戦隊シャドウファイブ
第18章 18 ブラックシャドウの正体
「俺にはお前たちしかいなかったのに……」
「すまなかった……。イサベルの言う事なんか信じずにもっと調べればよかった」
「だけどすぐに帰国したんじゃないんだ。ちょうど爆発から半月もすると、イエローのお袋さんが病気になって入院したんだ。おまけに爆発のせいで国からの援助が打ち切りになって」
悪い時には悪いことが重なるもので、一蓮托生の仲間があっという間に敵対してしまっていた。
「俺はもう孤独が辛かった。だけどもう裏切られるのも嫌で、自分を慕う怪人を作ろうとした。だけど、もし俺に立ちはだかるものがいるとすればお前たちだと思ってここにやってきた」
「黒彦……」
ブラックシャドウである黒彦さんは、まるでナイーヴな少年のように見える。真っ黒い瞳が潤んで黒曜石みたいだ。
「なあ、もうやめにしよう。前みたいに一緒に……」
レッドが黒彦さんの肩に手をのせようとした瞬間、パンッと彼は手を払いのける。
「今更、もう無理だ。一度やりはじめたら止められないんだ!」
「黒彦!」
「おい! 考え直せ!」
黒彦さんはポケットに入っていた2本小瓶を取り出し、まとめて飲む。そしてあっという間に体格が1,5倍になり黒衣とズボンを引き裂き、私たちと同じような真黒なバトルスーツ姿になった。
「グウウウゥーッ!」
目は充血し、見開かれ、歯が牙のようになり尖っている。まるで筋骨隆々の狼男のようだ。
「くそっ、ドーピングしやがった!」
「ピンク! 俺たちの後ろに!」
「はいっ」
私はメンバーの後ろに隠れて様子を伺った。全員武器を手に持つ。
しかし心配なことが一つある。みんなマスクをかぶっていないのだ。
破けた股間を覆うため、マスクはその部分に詰め込まれてしまっている。急所への攻撃が軽減されるとはいえ、頭や顔を攻撃されたらどうしよう。
シャドウファイブはブラックシャドウを取り囲む。どうなるのだろう。だけど、これはきっとシャドウファイブ最後の戦いになるはずだ。
「すまなかった……。イサベルの言う事なんか信じずにもっと調べればよかった」
「だけどすぐに帰国したんじゃないんだ。ちょうど爆発から半月もすると、イエローのお袋さんが病気になって入院したんだ。おまけに爆発のせいで国からの援助が打ち切りになって」
悪い時には悪いことが重なるもので、一蓮托生の仲間があっという間に敵対してしまっていた。
「俺はもう孤独が辛かった。だけどもう裏切られるのも嫌で、自分を慕う怪人を作ろうとした。だけど、もし俺に立ちはだかるものがいるとすればお前たちだと思ってここにやってきた」
「黒彦……」
ブラックシャドウである黒彦さんは、まるでナイーヴな少年のように見える。真っ黒い瞳が潤んで黒曜石みたいだ。
「なあ、もうやめにしよう。前みたいに一緒に……」
レッドが黒彦さんの肩に手をのせようとした瞬間、パンッと彼は手を払いのける。
「今更、もう無理だ。一度やりはじめたら止められないんだ!」
「黒彦!」
「おい! 考え直せ!」
黒彦さんはポケットに入っていた2本小瓶を取り出し、まとめて飲む。そしてあっという間に体格が1,5倍になり黒衣とズボンを引き裂き、私たちと同じような真黒なバトルスーツ姿になった。
「グウウウゥーッ!」
目は充血し、見開かれ、歯が牙のようになり尖っている。まるで筋骨隆々の狼男のようだ。
「くそっ、ドーピングしやがった!」
「ピンク! 俺たちの後ろに!」
「はいっ」
私はメンバーの後ろに隠れて様子を伺った。全員武器を手に持つ。
しかし心配なことが一つある。みんなマスクをかぶっていないのだ。
破けた股間を覆うため、マスクはその部分に詰め込まれてしまっている。急所への攻撃が軽減されるとはいえ、頭や顔を攻撃されたらどうしよう。
シャドウファイブはブラックシャドウを取り囲む。どうなるのだろう。だけど、これはきっとシャドウファイブ最後の戦いになるはずだ。