逆ハー戦隊シャドウファイブ
第21章 21 激闘の末に
「おじいさん。私は黒彦さんを最初すごく感じ悪いなって思ったんです。今まで知ってる人の中で一番。彼もそう思っているはずです。あの、私の事、汚らわしいって……」
「やれやれ。クロの奴は本屋の息子で、本ばっかり読んでおったからのお。ちと、寛容さが足りん」
「商店街の本屋? もしかして黒曜書店ですか?」
「そうじゃそうじゃ」
私が子供の頃よく行った本屋さんが『黒曜書店』だった。それで、あの時私の話を聞き入ったのだろうか。
「しかしなあ、一緒になる相手と言うのは、どっちかというと最初は印象が良くないもんじゃよ。わしらもそうじゃった。ばあさんはわしを『やりチンのいけ好かない奴』と言っておったし。わしもばあさんをきつくて恐い女じゃと敬遠したもんじゃ」
おじいさんは優しい目をして過去を懐かしむ。
「そうなんですか」
「まあ、出会いが最低じゃとあとは上がる一方じゃって。ふぉっふぉっ」
「はあ」
何となくおじいさんの言うことがわかる。いつの間にか好きになっているのかもしれない。だけど、彼の方は?流石に嫌われているだろう相手に好きだと告白する勇気はない。とりあえずこれからの事は黒彦さんが回復してからだろう。
「あ、そうだ。おじいさん、私ちょっと出てきてもいいですか? 一時間くらいで帰ってきますから」
「おう? いいぞ。ゆっくりしておいで」
「ありがとうございます」
私はちらりと眠る黒彦さんを見てから接骨院を後にした。
「やれやれ。クロの奴は本屋の息子で、本ばっかり読んでおったからのお。ちと、寛容さが足りん」
「商店街の本屋? もしかして黒曜書店ですか?」
「そうじゃそうじゃ」
私が子供の頃よく行った本屋さんが『黒曜書店』だった。それで、あの時私の話を聞き入ったのだろうか。
「しかしなあ、一緒になる相手と言うのは、どっちかというと最初は印象が良くないもんじゃよ。わしらもそうじゃった。ばあさんはわしを『やりチンのいけ好かない奴』と言っておったし。わしもばあさんをきつくて恐い女じゃと敬遠したもんじゃ」
おじいさんは優しい目をして過去を懐かしむ。
「そうなんですか」
「まあ、出会いが最低じゃとあとは上がる一方じゃって。ふぉっふぉっ」
「はあ」
何となくおじいさんの言うことがわかる。いつの間にか好きになっているのかもしれない。だけど、彼の方は?流石に嫌われているだろう相手に好きだと告白する勇気はない。とりあえずこれからの事は黒彦さんが回復してからだろう。
「あ、そうだ。おじいさん、私ちょっと出てきてもいいですか? 一時間くらいで帰ってきますから」
「おう? いいぞ。ゆっくりしておいで」
「ありがとうございます」
私はちらりと眠る黒彦さんを見てから接骨院を後にした。