逆ハー戦隊シャドウファイブ
第23章 23 黒曜書店
3日ほど店内の整頓をし、新作を入荷し、『黒曜書店』を開店することが出来た。特にリニューアルではないのでひっそりとオープンする。それでもぽつぽつとお客は入り、ネット注文のできる時代なのに、取り寄せを頼む人もいた。
「ふー。いっぱい人が来たなあ。あ、あんなところにジャンル違いの本が」
背伸びをしてから脚立を取り出し、一番高いところにある本を取ろうと手を伸ばす。
「も、もうちょい。あと1センチ」
つま先立ちになっていると「危ない!」と黒彦さん声が聞こえ、すぐに私は腰を抱きかかえられ脚立から降ろされる。
「あ、あの」
「危ないだろう。しかもわざとか」
「え?」
「スカートの中を見せようとしているのか」
「ちょっ! 違います! おまけに危なくなんかありません! これでもバランス感覚いいんです! 伊達にピンクシャドウやっていません!」
全く相変わらずひどい誤解を受ける。
「そ、そうか。すまなかった」
ただ黒彦さんは自分に非があると思うとすぐに謝罪をしてくれる。頑固者ではないようだ。私の代わりに脚立に上り、すっと本を取り出し正しい場所へ持っていった。
狭い書店で話すことは事務的なことだけ。他のメンバーたちと違ってお昼におしゃべりしたりせずに二人で黙って本を読んでいる。それでもそれはそれでつまらない過ごし方ではなかった。
「ふー。いっぱい人が来たなあ。あ、あんなところにジャンル違いの本が」
背伸びをしてから脚立を取り出し、一番高いところにある本を取ろうと手を伸ばす。
「も、もうちょい。あと1センチ」
つま先立ちになっていると「危ない!」と黒彦さん声が聞こえ、すぐに私は腰を抱きかかえられ脚立から降ろされる。
「あ、あの」
「危ないだろう。しかもわざとか」
「え?」
「スカートの中を見せようとしているのか」
「ちょっ! 違います! おまけに危なくなんかありません! これでもバランス感覚いいんです! 伊達にピンクシャドウやっていません!」
全く相変わらずひどい誤解を受ける。
「そ、そうか。すまなかった」
ただ黒彦さんは自分に非があると思うとすぐに謝罪をしてくれる。頑固者ではないようだ。私の代わりに脚立に上り、すっと本を取り出し正しい場所へ持っていった。
狭い書店で話すことは事務的なことだけ。他のメンバーたちと違ってお昼におしゃべりしたりせずに二人で黙って本を読んでいる。それでもそれはそれでつまらない過ごし方ではなかった。