逆ハー戦隊シャドウファイブ
第8章 8 レモントイズ
店の奥から地下室にむかう。こんな商店街にこんな場所があるなんて。
薄暗い、コンクリートがむき出しになった、店よりも広いフロアに射撃、ダーツ、卓球が出来るところがあり、畳敷きのところもある。
「なんか不思議な場所ですね」
「レッドはそこで射撃の練習よくしてるんだ。そこの畳ではブルーが居合の練習してる」
「はあ」
銃刀法は大丈夫なんだろうか。
「打ち返すの得意って言ってたよね」
「得意、とは言いにくいですけど……」
「ちょっと一緒に卓球してみようか」
「えっ。私の返す玉、ちゃんと入らないんですよ」
「いいからいいから。はい、ラケット」
「あ、はあ」
ラケットを手渡され、私は卓球台の前に立ち、黄雅さんに向かい合う。
「じゃあ、こっちから打つから、返してみて」
「はい」
一応、腰を低く落とし、玉をじっと眺めるが、黄雅さんのフォームの美しさに思わず見入ってしまいそうだ。
「あ、あぶなっ」
ぼんやりしていると玉を逃すところだったが、ゆっくり打ってくれたおかげで何とか拾って打ち上げた。勿論ポーンと大きく放物線を描き、コートには入らない。
「それっ」
それを黄雅さんはまた優雅に打ち返す。ラインぎりぎりのところに玉が落ち、それを拾う。
「えいっ!」
「よしっ」
私がどんな変な球を打っても彼は拾って、正確にしかも優雅に打ち返す。カツーンコツーンと乾いた高い音が地下室に響く。こんなにラリーが続くなんて初めて。
「いいよ、なかなか」
「いえっ! 黄雅さんが全部拾ってくれるおかげです」
薄暗い、コンクリートがむき出しになった、店よりも広いフロアに射撃、ダーツ、卓球が出来るところがあり、畳敷きのところもある。
「なんか不思議な場所ですね」
「レッドはそこで射撃の練習よくしてるんだ。そこの畳ではブルーが居合の練習してる」
「はあ」
銃刀法は大丈夫なんだろうか。
「打ち返すの得意って言ってたよね」
「得意、とは言いにくいですけど……」
「ちょっと一緒に卓球してみようか」
「えっ。私の返す玉、ちゃんと入らないんですよ」
「いいからいいから。はい、ラケット」
「あ、はあ」
ラケットを手渡され、私は卓球台の前に立ち、黄雅さんに向かい合う。
「じゃあ、こっちから打つから、返してみて」
「はい」
一応、腰を低く落とし、玉をじっと眺めるが、黄雅さんのフォームの美しさに思わず見入ってしまいそうだ。
「あ、あぶなっ」
ぼんやりしていると玉を逃すところだったが、ゆっくり打ってくれたおかげで何とか拾って打ち上げた。勿論ポーンと大きく放物線を描き、コートには入らない。
「それっ」
それを黄雅さんはまた優雅に打ち返す。ラインぎりぎりのところに玉が落ち、それを拾う。
「えいっ!」
「よしっ」
私がどんな変な球を打っても彼は拾って、正確にしかも優雅に打ち返す。カツーンコツーンと乾いた高い音が地下室に響く。こんなにラリーが続くなんて初めて。
「いいよ、なかなか」
「いえっ! 黄雅さんが全部拾ってくれるおかげです」