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逆ハー戦隊シャドウファイブ

第11章 11 もみの木接骨院

硬直しているところへ緑丸さんがやってきた。やはり、このおじいさんと同じ白衣を着ている。

「桃香さん、よかった」
「あ、あの。助けてもらってありがとうございました」
「いや。そのへんは俺たちは反省している。危険な目に合わせてしまったから」

優しい眼差しは私を癒す。

「で、でも、あの、私を治してもらって……」
「ん……。あ、その、誤解しないように言っておくけど、君の身体にその」

私も緑丸さんの言いたいことがわかるし、言い辛いこともわかる。二人で沈黙していると、その空気を打ち破る様におじいさんが入ってくる。

「ふぉっほっほっ。心配せんでええ。誰もあんたとやってないからな」
「!」
「じいちゃん!」
「大事なことははっきり二回言わんとな。誰もやっとらん」
「あ、はい。それは、わかってます」
「桃香さん……」

意識を失う前に緑丸さんの逞しい身体に包み込まれたのが最後の記憶だった。 

「わしなら、やっとるがのお!」
「!」
「じいちゃんっ!」
「お前らのやることは時間がかかりすぎておる。一発やって中から発散させてやれば、もっと楽に体力も使わんですんだのに」
「じいちゃん、そういうわけにはいかないよ。桃香さんの気持ちがないのにそんな行為をしたら。おまけに彼女はみんなのピンクなんだから」
「つまらん倫理を持ちおって。気持ち良ければいいじゃろうが。おまけに後から気持ちも付いてくるもんじゃって。ふぉっふぉお。」
「そんな乱暴な」
「……」

確かに5人のメンバーみんなのことがとても魅力的だと思う。でも誰かを特別今好きだとは思っていないし、彼らだって私をそういう風に見てくれているわけではないと思う。だけど、おじいさんの言う通り、昨日、もし誰かが私を抱いていたら。抱かれていたら。きっとその人を好きになってしまう気がする。

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