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逆ハー戦隊シャドウファイブ

第13章 13 ブラックシャドウのアジト

みんなについて行こうと立ちあがると、赤斗さんが「待って」と引き留める。

「なんでしょう」
「明後日からはうちにきてくれるかな」
「ああ、そうですね。私で良ければ」
「うん、すごく助かる」
「はい、よろしくお願いします」
「じゃあね」

緑丸さんも立ち上がり「またうちにもきて」と優しく微笑まれた。

「はい、是非」
「じいちゃんが楽しみにしてる」
「あ、おじいさんが」

ちょっと残念な言われ方だが、まあいいかと思っていると青音さんが「自分は省略しただけだ」と謎めいた雰囲気で一言言い店の奥に入っていった。

 手を振る赤斗さんに頭を下げて、地下室へ向かう。
商店街はもう夜のお店になってきている。昼間、開いていた店は閉まり、バーやクラブ、パブなどの看板に灯がともる。

「夜と昼じゃ大違いだなあ」

まだ始まったばかりの夜のお店は静かだがそのうち、昼より雑多で騒がしくなっていくだろう。店の中に入っていく女の子たちも、温かい日中よりも薄着で、それでも楽しそうだ。

「笑っている人がいるっていい事だなあ」

町の平和を守り、昼も夜も安心して暮らせることがとても大事だとしみじみ思い、また平和を守るシャドウファイブの一員なのだと自負する。

「さて、シールド頑張ろう」

裏口から店に入り、地下室に行くとピシッっという音と、キンッという二種類の音が聞こえた。
音のする方に目をやると、黄雅さんが、白亜さんの投げつけるブーメランを鞭で器用に払っていた。

「こんばんは」
「やあ、きたね」
「じゃ、俺は桃と交代して補助するよ」
「頼む。鞭を払うようにサポートしてくれ」
「オッケー。じゃ、桃、こっちきてシールド出してみて」
「はい」
「あ、ちょっと待って」

黄雅さんが私の服装を眺めてうーんと唸る。

「服、脱いでバトルスーツだけのほうがいいか。もし服に鞭が当たると破けるよな」
「ああ、そうだな」

なるほど、バトルスーツに鞭が当たっても、ダメージがないけど服が破けると嫌なので、私は言われるままちょっと陰に行き脱いで戻る。
危ないのでマスクも被ることにした。

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