
女子高生香織の痴漢列車
第1章 女子高生香織の痴漢列車:起
かろうじて声は上げていないが、もう限界がすぐそこまできているのはわかる。
「だんだんと湿ってきたが……。愉しんでくれているようで何よりだ」
男の囁きが耳にかかる。その吐息、低い声も、香織の頭を痺れさせる。
香織は否定したい一心で、ふるふると頭を振った。
「頑に認めようとしないが、真実は何者にも否定しがたいものだよ。……おっと」
挑発するように男が囁きかけたその時、次の駅への到着を知らせる車内アナウンスが流れた。
「ではそろそろ終わりにしようか」
助かった、と香織は内心安堵する。男の言葉はともかく、駅についてしまえば降車する客に混じって逃げることも可能だろう。あと少し耐えれば香織の勝ちである。
そう思ったのも束の間、
「何を安心しているのだね?」
男の声が意地悪く響き、執拗に続いていた刺激が止んだ。次の瞬間、薄い布地の下に指が滑り込んでくる。
「あっ、ダメっ……」
やっと声が出たが、弱々しい掠れ声で、男以外の乗客には聞こえないだろう。
「だんだんと湿ってきたが……。愉しんでくれているようで何よりだ」
男の囁きが耳にかかる。その吐息、低い声も、香織の頭を痺れさせる。
香織は否定したい一心で、ふるふると頭を振った。
「頑に認めようとしないが、真実は何者にも否定しがたいものだよ。……おっと」
挑発するように男が囁きかけたその時、次の駅への到着を知らせる車内アナウンスが流れた。
「ではそろそろ終わりにしようか」
助かった、と香織は内心安堵する。男の言葉はともかく、駅についてしまえば降車する客に混じって逃げることも可能だろう。あと少し耐えれば香織の勝ちである。
そう思ったのも束の間、
「何を安心しているのだね?」
男の声が意地悪く響き、執拗に続いていた刺激が止んだ。次の瞬間、薄い布地の下に指が滑り込んでくる。
「あっ、ダメっ……」
やっと声が出たが、弱々しい掠れ声で、男以外の乗客には聞こえないだろう。
