数珠つなぎ
第4章 あなたたちを助けたい
バイトの募集が開始されたと潤から聞いた。
ついに……この日が来てしまった。
これが意味する事。
アイツの思い通りに計画は進み、二宮が受付をしなくなる日が近づいている。
だから俺も行動を開始した。
バイトの募集は商売が商売だけに表立ってはされていない。
ただ二宮って人は特別らしく、アイツが街でスカウトしたらしい。
時給が破格だから、二宮が飛びつくのも納得がいく。
ただ通常は、常連客の紹介がないと応募できないので、潤の上得意客にお願いしたら快く引き受けてくれた。
快く……
潤はそう言うけど、実際は?
想像すると暗闇に引きずられそうになる。
俺は履歴書を潤伝いで上得意客に渡し、採用結果を待った。
『雅紀だったら絶対に合格する』
『けど、不採用であって欲しい』
複雑な気持ちを潤は吐露していた。
履歴書を預けてから数日が経った頃、アイツから直々に連絡が入った。
『ぜひ、採用したい』
俺はようやく復讐相手の懐に侵入することを許可された。
「ねぇ……ホントにこれ着るの」
初出勤の日、潤が用意した服を見て唖然とした。
何だかサイズが小さい気が……
「まぁ、今日だけ我慢して。身体のラインがなるべく見える様に服装を選んだから」
潤の言葉に元気がないと言うか……覇気を全く感じない。
浮かない顔をしている。
「どうしたの?」
「ごめん」
そういって潤は俺を強く抱きしめた。
「二宮の初仕事が早まった」
潤が俺の首筋に顔を埋めながらポツリと呟いた。
「えっ?……いつ?」
今の潤の状況からすると答えはおのずと出る。
でも……信じたくなかった。
「……今日になった」
予想通りの答えが潤の口から告げられる。
残された時間はあとわずか。
そしてチャンスは一度しかない。
絶対に二宮を止めてみせる。
その意思と決意を込めて潤の震える背中に回す腕に力を込めた。
ついに……この日が来てしまった。
これが意味する事。
アイツの思い通りに計画は進み、二宮が受付をしなくなる日が近づいている。
だから俺も行動を開始した。
バイトの募集は商売が商売だけに表立ってはされていない。
ただ二宮って人は特別らしく、アイツが街でスカウトしたらしい。
時給が破格だから、二宮が飛びつくのも納得がいく。
ただ通常は、常連客の紹介がないと応募できないので、潤の上得意客にお願いしたら快く引き受けてくれた。
快く……
潤はそう言うけど、実際は?
想像すると暗闇に引きずられそうになる。
俺は履歴書を潤伝いで上得意客に渡し、採用結果を待った。
『雅紀だったら絶対に合格する』
『けど、不採用であって欲しい』
複雑な気持ちを潤は吐露していた。
履歴書を預けてから数日が経った頃、アイツから直々に連絡が入った。
『ぜひ、採用したい』
俺はようやく復讐相手の懐に侵入することを許可された。
「ねぇ……ホントにこれ着るの」
初出勤の日、潤が用意した服を見て唖然とした。
何だかサイズが小さい気が……
「まぁ、今日だけ我慢して。身体のラインがなるべく見える様に服装を選んだから」
潤の言葉に元気がないと言うか……覇気を全く感じない。
浮かない顔をしている。
「どうしたの?」
「ごめん」
そういって潤は俺を強く抱きしめた。
「二宮の初仕事が早まった」
潤が俺の首筋に顔を埋めながらポツリと呟いた。
「えっ?……いつ?」
今の潤の状況からすると答えはおのずと出る。
でも……信じたくなかった。
「……今日になった」
予想通りの答えが潤の口から告げられる。
残された時間はあとわずか。
そしてチャンスは一度しかない。
絶対に二宮を止めてみせる。
その意思と決意を込めて潤の震える背中に回す腕に力を込めた。