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「ＺＭＢーＡタイプ、セグウェイ水戸……俺を庇ってっ……」

　突然、バイクがエンジンを唸らせウィリーをする。続けて後輪を浮かせたジャックナイフもする。
　
　どうやらバイクは、セグウェイがやられたことで怒り心頭らしい。
　その状況を見ていたミトナツコも怒りを露にした。

『き^ょう゛の゛ゆ~う^はん゛はま~ぼ~どう゛ふ』

「えっ……」

　メキユはミトナツコがなんて言ったかわからなかった。ただすごく嫌な予感はした。

　ミトナツコは口を大きく開けると茶色いミストを吐き出した。それは徐々に広がり、リング場を包んだ。

『なっ……これはどういうことでしょうか！！ 突然リング場が霧に包まれて選手たちの姿が見えなくなってしまったあーーー！！』

　観衆がどよめく。
　同時に腐った臭いが辺りに充満し、具合が悪くなる者、バタバタと倒れる者が続出した。

ゲンブ「く、臭いっ……鼻がもげる！」
ウラユ「そう？ 私は何も匂わないけど」
ゲンブ「…って、いつのまにガスマスクしとるー！」
ウラユ「ミトさんがくれたの。温泉に連れて行ってくれたお礼だって」

　その頃、霧の中では同じようにメキユ・ヨミギャクがガスマスクをしていた。
　セグウェイに刺さっていた包丁はガスマスクに変形し、持ち主の元に戻っていた。
　その構造は不明である。