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ぼっち─選択はあなたに─

第18章 バトルトーナメント【6回戦】

「今度はいい子で生まれてくるからっ……だからおら、また父ちゃんと母ちゃんの子供として生まれてきたいっ! それで家族三人で美味しい料理、いっぱい作りたいっ……!」

『メキユっ……メキユゥゥゥゥ!!』

 その時、包丁が眩しい光を放った。
 その光は会場を包み込む。
 
 一方、メキユは一人暗闇の中をさ迷っていた。

──メキユ……メキユよ……

 遠くから誰かが自分を呼ぶ声がする。

「父ちゃん……?」

 メキユが顔をあげると、光に包まれた本来の父の姿がそこにあった。

「父ちゃんっ!!」

 会いたかった父の胸に、メキユは泣きながら飛び込む。

『メキユ……今まで辛い思いをさせてすまなかった。父ちゃんはただお前を守りたかっただけなんだ』

「父ちゃんっ!! おらっ、父ちゃんと母ちゃんと一緒にいぐっ……!!」

『メキユ、お前は生きなさい』

「!!」

『生きて、自分の信じる道を歩んでいきなさい』

「父ちゃっ……やだ、やだよ!! おら、ひとりぼっちはもうっ……」

 涙でグチャグチャになるメキユに、父親は光のある方向を指差す。
 その光の先にはユズリノの姿があった。

『お前はもう、ひとりじゃない』


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