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ぼっち─選択はあなたに─

第18章 バトルトーナメント【6回戦】

「そんな……だってユズリノはおらをっ……」

『人は過ちを犯す、それは私もだ。でももう同じ繰り返しはしない。メキユ……強くなりなさい。そしてお前の料理で沢山の人を幸せにしてあげなさい。父さんは今度こそ、お前を見守っているよ』

「父ちゃんっ……!!」

 消えていく父の姿に手を伸ばそうとすると、

「メキユ!!」

 光が見える場所からユズリノの声がした。

「ユズリノ……?」

「メキユ、待ってて。今あなたを助けにいくから! だから私を信じてっ……!!」

「ユズリノっ……」

 ユズリノはなんとかメキユを助けようと、薔薇のツルを剥がし続けた。しかしユズリノの体はすでにバラの刺でボロボロになっていた。

「あなたは……私が助け…るっ……」

「もうっ……もういいだ!! それ以上やったら、ユズリノが死んでしまう!!」

 メキユは涙を拭き取って、しっかりと前を見た。

「メキユちゃん! これを使いなさい!」

 その時、わずかな穴の隙間からレシピェールが包丁を投げ入れた。

「うちの店の包丁よ! あなたの父親の形見よりはパワーはないけど、切れ味抜群よ!」

「レシピェールさんっ……」


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