
ぼっち─選択はあなたに─
第19章 優勝者 VS クロード【選択5】
「次の試合が始まるのって、15分後ですよね。レシピェールさん、急いでお弁当を買ってきてくれませんか?」
「メキユちゃんの分ね、了解よ!」
レシピェールは勢いよく部屋から飛び出すと、出店の方に向かった。
ふと、同じ服装をした男たちが目に入った。上着の背中にマークが入っていたため、討伐隊の人たちだと思われる。
「しっかし、まさかクロードの相手があんな小さな女の子とはな……ザッハ伯爵も酷なことするよな」
「クロードじゃなくても余裕で勝てる相手だろ。逆に傷つけて虐待だとか言われたら討伐隊の名がすたる。困ったもんだぜ」
その会話を聞いてレシピェールはフンと鼻を鳴らした。
「ちょっとあんたたち、さっきの試合見てなかったの? あの子はただの子供じゃないわよ。舐めてると痛い目みるんだから!」
そう早口で捲し立てると、レシピェールはその場から走り去った。
「なんだあいつ」
「あのオカマ、第1回戦で負けた奴じゃね?」
「挑戦者か」
「そいや、知ってるか? 第1回バトルトーナメント優勝者のダイソンの噂。なぜダイソンはああなったのか……実はザッハ伯爵がダイソンをモンブラン城に閉じ込めたって話だ」
「メキユちゃんの分ね、了解よ!」
レシピェールは勢いよく部屋から飛び出すと、出店の方に向かった。
ふと、同じ服装をした男たちが目に入った。上着の背中にマークが入っていたため、討伐隊の人たちだと思われる。
「しっかし、まさかクロードの相手があんな小さな女の子とはな……ザッハ伯爵も酷なことするよな」
「クロードじゃなくても余裕で勝てる相手だろ。逆に傷つけて虐待だとか言われたら討伐隊の名がすたる。困ったもんだぜ」
その会話を聞いてレシピェールはフンと鼻を鳴らした。
「ちょっとあんたたち、さっきの試合見てなかったの? あの子はただの子供じゃないわよ。舐めてると痛い目みるんだから!」
そう早口で捲し立てると、レシピェールはその場から走り去った。
「なんだあいつ」
「あのオカマ、第1回戦で負けた奴じゃね?」
「挑戦者か」
「そいや、知ってるか? 第1回バトルトーナメント優勝者のダイソンの噂。なぜダイソンはああなったのか……実はザッハ伯爵がダイソンをモンブラン城に閉じ込めたって話だ」
