
ぼっち─選択はあなたに─
第19章 優勝者 VS クロード【選択5】
ヒカルはチラッとリュージンがいる観客席へと目を向けた。リュージンはレイナの隣で楽しそうに笑っている。
「そういえば、収穫祭に何人かリュート弾きが来ていたな」
「…っ!」
ギクッとして振り返ると、不気味に笑うザッハ伯爵と目が合い、ヒカルは慌てて目を反らした。
「リュート弾きを探してここに連れてこい」
ザッハ伯爵は黒いフードを被った者たちにそう告げるとニヤリと笑った。
「さあ、いよいよクロードと優勝者の戦いだな。どんな結果になるか楽しみだ」
「……っ……」
ヒカルは複雑な気持ちで、まだ誰もいないリング場に目を落とした──その時。
「──ユズリノ様!?」
背後でドサッと倒れる音がした。
振り返ると、ユズリノがメイドたちの前で意識を失い倒れていた。
「ユズリノさん!」
ヒカルはとっさにユズリノに駆け寄る。そして肌に触れると、ジワッと両手が温かく感じた。
「えっ……」
しかも同時に胸元のペンダントが淡く光り、緑色の光がユズリノの体を包み込んだ。
「これは……」
「それを一体どこで手に入れた!?」
突然ザッハ伯爵に肩を掴まれ、ヒカルは胸元のペンダントを強く引っ張られた。
「そういえば、収穫祭に何人かリュート弾きが来ていたな」
「…っ!」
ギクッとして振り返ると、不気味に笑うザッハ伯爵と目が合い、ヒカルは慌てて目を反らした。
「リュート弾きを探してここに連れてこい」
ザッハ伯爵は黒いフードを被った者たちにそう告げるとニヤリと笑った。
「さあ、いよいよクロードと優勝者の戦いだな。どんな結果になるか楽しみだ」
「……っ……」
ヒカルは複雑な気持ちで、まだ誰もいないリング場に目を落とした──その時。
「──ユズリノ様!?」
背後でドサッと倒れる音がした。
振り返ると、ユズリノがメイドたちの前で意識を失い倒れていた。
「ユズリノさん!」
ヒカルはとっさにユズリノに駆け寄る。そして肌に触れると、ジワッと両手が温かく感じた。
「えっ……」
しかも同時に胸元のペンダントが淡く光り、緑色の光がユズリノの体を包み込んだ。
「これは……」
「それを一体どこで手に入れた!?」
突然ザッハ伯爵に肩を掴まれ、ヒカルは胸元のペンダントを強く引っ張られた。
