
ぼっち─選択はあなたに─
第19章 優勝者 VS クロード【選択5】
叩かれたユズリノの頬は赤く腫れて痛そうだが、それ以外は傷もなくなり本当に大丈夫そうだった。
(さっきまでフラフラだったのに……もしかしてこのエメラルドの石に治癒する力が?)
もしそうだとしたら、ザッハ伯爵がペンダントを奪おうとしたのも頷ける。
(あとでリュージンに聞いてみよう……って、あれ? さっき私、ペンダントをリュージンに貰ったって言っちゃった!?)
しかもリュージンはリュート弾きだ。
ここに連れてこられて呪いについてあれこれ聞かれるだろう。その時にペンダントのことも…。
『さあ、皆様! そろそろクロード対メキユ選手のバトルが始まりますよ~~!!』
「!」
ヒカルはリングに現れたクロードの姿を目にすると、心配な面持ちで見守った。
「クロード……」
クロードは盾を装備している以外、武器を持っていなかった。
「あなたは彼を、応援しているのね」
ヒカルはユズリノに声をかけられた。
まさか自分のせいでクロードが戦うことになったなんて言えない。
「あの……あの子は大丈夫なんでしょうか?」
「あの子? ああ、メキユのことね」
ヒカルは頷く。
「大丈夫よ。彼女、戦うたびにどんどん強くなっているの。きっとこの戦いも、メキユが勝つでしょうね。彼を応援しているあなたには悪いけど」
(さっきまでフラフラだったのに……もしかしてこのエメラルドの石に治癒する力が?)
もしそうだとしたら、ザッハ伯爵がペンダントを奪おうとしたのも頷ける。
(あとでリュージンに聞いてみよう……って、あれ? さっき私、ペンダントをリュージンに貰ったって言っちゃった!?)
しかもリュージンはリュート弾きだ。
ここに連れてこられて呪いについてあれこれ聞かれるだろう。その時にペンダントのことも…。
『さあ、皆様! そろそろクロード対メキユ選手のバトルが始まりますよ~~!!』
「!」
ヒカルはリングに現れたクロードの姿を目にすると、心配な面持ちで見守った。
「クロード……」
クロードは盾を装備している以外、武器を持っていなかった。
「あなたは彼を、応援しているのね」
ヒカルはユズリノに声をかけられた。
まさか自分のせいでクロードが戦うことになったなんて言えない。
「あの……あの子は大丈夫なんでしょうか?」
「あの子? ああ、メキユのことね」
ヒカルは頷く。
「大丈夫よ。彼女、戦うたびにどんどん強くなっているの。きっとこの戦いも、メキユが勝つでしょうね。彼を応援しているあなたには悪いけど」
