
ぼっち─選択はあなたに─
第19章 優勝者 VS クロード【選択5】
「……っ……」
クロードが負けたら、ヒカルはザッハ伯爵のメイドにならなければいけない。そしてクロードは一人でモンブラン城に調査しにいかなければいけない。
そんなことを知らないとはいえ、ユズリノから自信満々に勝つと言われたら、すごく胸が苦しくなった。
「私は……信じてます。クロードが勝ってくれるのを、信じてますっ……」
ヒカルは胸もとのペンダントをギュッと握る。
その手は小刻みに震えていた。
「そう…。いい試合ができるといいわね」
そう言いながら、ユズリノはヒカルの肩に手を置くと、
「ここは見張らしいいし、私も一緒に観戦させてもらうわ」
「えっ……」
「ゲス男がまた手を出してこないように、あなたを守ってあげる。私を回復してくれたお礼よ」
「!」
コソッと耳打ちするユズリノにヒカルは目を見開いた。やはりユズリノはあのエメラルドの石の力によって回復していたのだと。
「さ、始まるわよ」
リングに目を向けると、クロードとメキユが向かい合って立っていた。
『さあ! この勝負、討伐隊のクロードが勝つのか、バトルトーナメント優勝者メキユ選手が勝つのか……バトル、スタート~~!!』
クロードが負けたら、ヒカルはザッハ伯爵のメイドにならなければいけない。そしてクロードは一人でモンブラン城に調査しにいかなければいけない。
そんなことを知らないとはいえ、ユズリノから自信満々に勝つと言われたら、すごく胸が苦しくなった。
「私は……信じてます。クロードが勝ってくれるのを、信じてますっ……」
ヒカルは胸もとのペンダントをギュッと握る。
その手は小刻みに震えていた。
「そう…。いい試合ができるといいわね」
そう言いながら、ユズリノはヒカルの肩に手を置くと、
「ここは見張らしいいし、私も一緒に観戦させてもらうわ」
「えっ……」
「ゲス男がまた手を出してこないように、あなたを守ってあげる。私を回復してくれたお礼よ」
「!」
コソッと耳打ちするユズリノにヒカルは目を見開いた。やはりユズリノはあのエメラルドの石の力によって回復していたのだと。
「さ、始まるわよ」
リングに目を向けると、クロードとメキユが向かい合って立っていた。
『さあ! この勝負、討伐隊のクロードが勝つのか、バトルトーナメント優勝者メキユ選手が勝つのか……バトル、スタート~~!!』
