
ぼっち─選択はあなたに─
第5章 ソルトの町【選択3】
「じゃあえ~と、ヒカル? 私の家はこっちよ」
「すみません……」
「ヒカル」
歩き出すレイナの後をついていこうとすると、クロードに呼び止められた。
「最近この辺りにもシャドーが出現してる。絶対、シャドーの声に耳を傾けるなよ」
ヒカルはクロードの忠告に頷いた。
クロードはバットのように笑わないし無愛想だけど、危ないところを助けてくれたし、上着も貸してくれた。しかも泊まる場所まで……。
彼らを信用していいのかもしれない。
「ねぇ、二人とはどこで会ったの?」
レイナが振り返って話しかけてくる。
「……嘆きの城の近くの崖の下でシャドーに襲われてるところを二人に助けていただいたんです……」
「崖の下で? どうしてそんなところにいるのよ、討伐隊だって簡単に近づかないわよ」
「すみません、シャドーのこと知らなくて……」
「えっ? 知らないって、あなたどこからきたの?」
「……海からです」
「そうじゃなくて、どこの国から来たのってことよ」
「……」
ヒカルは正直に答えるか迷った。たぶん「日本」と答えても通じないと思ったからだ。
「すみません、よく……覚えてなくて」
「記憶喪失? ワケありって、そういうことだったのね」
レイナは納得したようだ。
ヒカルは色々めんどくさいので記憶喪失ということにしておこうと思った。
「すみません……」
「ヒカル」
歩き出すレイナの後をついていこうとすると、クロードに呼び止められた。
「最近この辺りにもシャドーが出現してる。絶対、シャドーの声に耳を傾けるなよ」
ヒカルはクロードの忠告に頷いた。
クロードはバットのように笑わないし無愛想だけど、危ないところを助けてくれたし、上着も貸してくれた。しかも泊まる場所まで……。
彼らを信用していいのかもしれない。
「ねぇ、二人とはどこで会ったの?」
レイナが振り返って話しかけてくる。
「……嘆きの城の近くの崖の下でシャドーに襲われてるところを二人に助けていただいたんです……」
「崖の下で? どうしてそんなところにいるのよ、討伐隊だって簡単に近づかないわよ」
「すみません、シャドーのこと知らなくて……」
「えっ? 知らないって、あなたどこからきたの?」
「……海からです」
「そうじゃなくて、どこの国から来たのってことよ」
「……」
ヒカルは正直に答えるか迷った。たぶん「日本」と答えても通じないと思ったからだ。
「すみません、よく……覚えてなくて」
「記憶喪失? ワケありって、そういうことだったのね」
レイナは納得したようだ。
ヒカルは色々めんどくさいので記憶喪失ということにしておこうと思った。
