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「それにしても……あなたのスカート、ちょっと短すぎじゃない？」

　レイナは眉間にシワを寄せて、ヒカルの服装をマジマジと見る。

「気づいてる？ さっきからあなた、注目の的よ」

　そう言われて、初めてヒカルは周りの視線に気づいた。確かに周りの女性たちの服装はレイナ含めて、足首まで隠れるロングスカートだ。上半身は長袖のブラウスで、腰からエプロンをつけている。

「あなたの国ではそういうのが流行っているのね」

　レイナの言葉が少し嫌みっぽく聞こえた。

「いいわ、私の服を貸してあげる。あなたに合うかわからないけどね。そのクロードの上着も洗って返さないと」
「……お願いします……」

　大丈夫、こういうのは慣れている。
　バットとクロードが優しかったから、周りも同じように優しいのかって少し期待してしまっただけ……。

(どこの誰かもわからない私を泊めてくれるんだもの……感謝しなきゃ)

　レイナの家に着くと、二階にある狭い物置部屋に案内された。

「ごめんね、今空いてる部屋はここしかないの」

　申し訳なさそうにするレイナだが、レイナの家は宿屋だった。だからクロードたちがレイナに頼んでくれたのだろうが、どうやら無一文はまともな部屋に案内されないらしい。

「これ、私のお古だけど着て。あなたの服も濡れてるからついでに洗っておくわね」

　ヒカルは着替えると制服をレイナに手渡した。
　レイナは鼻唄を歌いながら外に出ていく。