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ぼっち─選択はあなたに─

第24章 モンブラン城の秘密

 ヒカルたちがレイナの宿屋に戻る頃には、東の空は明るくなりつつあった。

「ヒカル、クロードっ!」

 宿屋に着くと、涙を浮かべるレイナに抱きしめられた。

「もう、心配したんだからっ……!」
「レイナっ……」

 ヒカルは驚いたあと、レイナの温もりに安心する。まさかこんなに自分のことを心配してくれてたなんて……。

「レイナ……心配かけてごめんね」
「ザッハに何もされてない? 大丈夫?」
「大丈夫、すぐにレシピェールさんに助けてもらったから」
「あの、ヒカルとクロードを助けてくださり……本当にありがとうございました!」

 レイナとヒカルとクロードはレシピェールたちに深く頭を下げた。

「本当に二人とも無事で良かったわ。でもザッハは行方不明になったままだけどね」
「……もしかしたらまた姿を現すかもしれないわね、指輪とペンダントを奪いに」
「え……」

 レシピェールとユズリノが深刻な顔をすると、ヒカルたちも不安な表情を浮かべた。

「たぶん、衛兵たちがここにいる間は姿を現さないと思うよ」

 そう言ったのはリュージンだった。

「だからとりあえず、今日は安心してゆっくり休むといいよ。なんならオレが子守唄を唄ってあげようか?」

 にっこり微笑むリュージンにヒカルたちはクスッと笑った。


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