
ぼっち─選択はあなたに─
第24章 モンブラン城の秘密
ヒカルたちはとりあえず討伐隊本部の一室へと移動した。建物の中や外では複数の衛兵たちが厳重に見張りをしている。
「衛兵がいてくれるおかげで、町の見回りは楽になったよな」
やっと気持ちが落ち着いたバットが窓から外を眺めながら言う。
「でも敵が黒魔術を使う相手だったら、安心はできない」
クロードは眉間にシワを寄せて辺りを警戒する。
そんなクロードを隣から見てヒカルは心配した。
(クロード、大丈夫かな……。バトルトーナメントから一睡もしてないってバットから聞いたけど……)
気が抜けない状態なのはわかるが、少しは休んでほしいと思った。
「失礼します」
ヒカルたちがソファーに座ると、一人のメイドが紅茶を運んできてくれた。
(この人は……ザッハの屋敷にいたメイド?)
一人一人の顔は覚えてないが、メイドを見たら屋敷で笑われたことを思い出し、とても嫌な気持ちになった。
もしかしたらザッハの屋敷で働いていた使用人たちをここでも雇っているのかもしれない。
「また会えたわね、ヒカル」
「え……」
ヒカルはメイドの顔を恐る恐る見た。
「……ユッキーメさん!?」
その顔はまさにバトルトーナメントで司会をしていたユッキーメだった。
「衛兵がいてくれるおかげで、町の見回りは楽になったよな」
やっと気持ちが落ち着いたバットが窓から外を眺めながら言う。
「でも敵が黒魔術を使う相手だったら、安心はできない」
クロードは眉間にシワを寄せて辺りを警戒する。
そんなクロードを隣から見てヒカルは心配した。
(クロード、大丈夫かな……。バトルトーナメントから一睡もしてないってバットから聞いたけど……)
気が抜けない状態なのはわかるが、少しは休んでほしいと思った。
「失礼します」
ヒカルたちがソファーに座ると、一人のメイドが紅茶を運んできてくれた。
(この人は……ザッハの屋敷にいたメイド?)
一人一人の顔は覚えてないが、メイドを見たら屋敷で笑われたことを思い出し、とても嫌な気持ちになった。
もしかしたらザッハの屋敷で働いていた使用人たちをここでも雇っているのかもしれない。
「また会えたわね、ヒカル」
「え……」
ヒカルはメイドの顔を恐る恐る見た。
「……ユッキーメさん!?」
その顔はまさにバトルトーナメントで司会をしていたユッキーメだった。
