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ぼっち─選択はあなたに─

第24章 モンブラン城の秘密

 それならば今までのことも説明がつく。ナツミがモンブラン城へ行ったのも、石化されてギルバートに指輪を託したのも、ギルバートからクロードの手に渡ってクロードを守ったのも、ナツミが神の子だったから。

 そして自分もモンブラン城に向かおうとしていたのは、魔女に命令されたのもあるかもしれないが神の子だから……?

 でもいまいち信じられない。
 そんな力があるなら、最初にシャドーに襲われた時に自分の力で倒せたはず。それにそんな大きな期待がかかってしまうなんてプレッシャーでしかない。

「ヒカル、大丈夫?」

 顔色の悪いヒカルを心配して、ユッキーメが声をかける。

「少し……休みたいです」

 だめだ、頭の中がグチャグチャで何も考えられない。

「ヒカル、すまない。ユッキーメ、ヒカルを隣の部屋で休ませてくれるか」

 ユッキーメは頷くと、ヒカルに寄り添って一緒に部屋を出た。

「ふう……ちょっと一気に話しすぎたかな」
「そりゃ、いきなり神の子だって言われたら戸惑うよな」

 バットは喉が乾いたのか、紅茶を一気に飲み干した。そして隣で何か考え込んでいるクロードに振り返った。

「どうした、クロード」
「リュージン……ナツミが神の子なら、指輪がなくても石化が解けるのか?」
「……わからない。でもあの事件があってから、半年も経ってるのに姿を現さないってことは、未だに石化が解かれてないんだろう」


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