
ぼっち─選択はあなたに─
第25章 居場所【選択7】
「それで私……ルビーの指輪のことを調べるために、モンブラン城へ向かったんです。モンブラン城では王妃様の誕生日パーティーが開かれていて、とても賑やかでした。音楽は図書室まで聴こえて、私は隣にいたギルバートさんと楽しくおしゃべりしていたのに、急に変な音が聴こえて……」
その時のことを思い出したのか、ナツミの顔は強張り始めた。
「不快な音が頭の中に響いてきたかと思ったら、体が金縛りにあったみたいに動かなくなって、気づいたら周りの人やギルバートさんが石化してしまったの。そのうち私も足元から石化が進んで、どうしたらいいのかわからなくなった」
「……」
クロードは自分も闘技場で石化されかけた恐怖を思い出した。同じ恐怖をナツミも味わったのだ、しかも半年間も。ナツミの気持ちを考えると、胸が痛い。
「一度気を失ったの。でもルビーの指輪が光って、ギルバートさんの石化を解き始めた。だから私、負けちゃいけないって思って、ギルバートさんだけでも助けなきゃって思って」
「それでギルバートさんに指輪を託したんだな」
バットの言葉にナツミは頷く。
「ギルバートさんに渡せば、ソルトの町の誰かが気づいてくれるかもって……。でもまさか半年間も時が経ってるなんて思わなかった」
「……っ……」
その言葉を聞いて、クロードとバットはすぐに助けに行けなかったことを悔やんだ。
その時のことを思い出したのか、ナツミの顔は強張り始めた。
「不快な音が頭の中に響いてきたかと思ったら、体が金縛りにあったみたいに動かなくなって、気づいたら周りの人やギルバートさんが石化してしまったの。そのうち私も足元から石化が進んで、どうしたらいいのかわからなくなった」
「……」
クロードは自分も闘技場で石化されかけた恐怖を思い出した。同じ恐怖をナツミも味わったのだ、しかも半年間も。ナツミの気持ちを考えると、胸が痛い。
「一度気を失ったの。でもルビーの指輪が光って、ギルバートさんの石化を解き始めた。だから私、負けちゃいけないって思って、ギルバートさんだけでも助けなきゃって思って」
「それでギルバートさんに指輪を託したんだな」
バットの言葉にナツミは頷く。
「ギルバートさんに渡せば、ソルトの町の誰かが気づいてくれるかもって……。でもまさか半年間も時が経ってるなんて思わなかった」
「……っ……」
その言葉を聞いて、クロードとバットはすぐに助けに行けなかったことを悔やんだ。
