
ぼっち─選択はあなたに─
第25章 居場所【選択7】
「心の準備はできている。君が知っていること、全て話してくれないか」
リュージンのまっすぐな瞳を見て、ナツミは頷く。
「石化されたほとんどの方は無事でした。みんな何が起きたのかわからない状態ですぐにルカに追い出されて、王都に向かいました。でも王様と王妃様だけは石化の状態でバラバラになっていて……」
「!」
「私たちの力を使っても元に戻すことはできませんでした。ごめんなさいっ……」
ナツミはリュージンから目をそらすと、声を震わせながら言った。
「バラバラに……か」
リュージンは眉間にしわを寄せる。
誰の仕業かすぐにわかった。
「報告ありがとう。あとモンブラン城の者たちの石化を解いてくれて感謝する」
ナツミは首を横に振る。
「もし私が本に書かれてあるとおり神の子なら、もっと早く人々を助けられるはずだった……ううん、石化なんて絶対させなかったのに! 悔しいよ、私っ……」
目に涙を浮かべるナツミを見て、リュージンは大きく目を見開いた。
「ナツミ、ありがとう。君は優しいね。でも神の子ばかりに全ての責任を負わせるつもりはないから、あまり自分を責めないように」
「リュージン王子……」
「それに神の子に国の行く末を全て任せなければならないほど、人は弱くない。特別な力がなくても、できることはあるだろう?」
そう言うと、リュージンは自信に満ちた表情で微笑んだ。
リュージンのまっすぐな瞳を見て、ナツミは頷く。
「石化されたほとんどの方は無事でした。みんな何が起きたのかわからない状態ですぐにルカに追い出されて、王都に向かいました。でも王様と王妃様だけは石化の状態でバラバラになっていて……」
「!」
「私たちの力を使っても元に戻すことはできませんでした。ごめんなさいっ……」
ナツミはリュージンから目をそらすと、声を震わせながら言った。
「バラバラに……か」
リュージンは眉間にしわを寄せる。
誰の仕業かすぐにわかった。
「報告ありがとう。あとモンブラン城の者たちの石化を解いてくれて感謝する」
ナツミは首を横に振る。
「もし私が本に書かれてあるとおり神の子なら、もっと早く人々を助けられるはずだった……ううん、石化なんて絶対させなかったのに! 悔しいよ、私っ……」
目に涙を浮かべるナツミを見て、リュージンは大きく目を見開いた。
「ナツミ、ありがとう。君は優しいね。でも神の子ばかりに全ての責任を負わせるつもりはないから、あまり自分を責めないように」
「リュージン王子……」
「それに神の子に国の行く末を全て任せなければならないほど、人は弱くない。特別な力がなくても、できることはあるだろう?」
そう言うと、リュージンは自信に満ちた表情で微笑んだ。
