
ぼっち─選択はあなたに─
第25章 居場所【選択7】
その時、視界の端に蠢くものが見えた。
「ナツミさん!」
今にもナツミに襲いかかろうとしていたシャドーだが、ナツミのルビーの指輪の力によって、炎に焼かれて消滅した。
「……っ……」
「大丈夫よ、教えてくれてありがとう、ヒカル」
ナツミはにっこりと笑った。
「……すごいっ……」
呆然としているとナツミが首を傾げた。
「どうして? 神の子ならこれくらい力を使えるはずだよね?」
「!」
ヒカルの反応に、ナツミは目を丸くする。
「え? 嘘っ……ごめん。みんなそうなんだと思ってた。ルカなんて水の力で、モンブラン城の入り口を氷で閉じてしまったのよ?」
「!」
「ルカはサファイアのピアスを両耳にしていたわ。きっと属性は水ね」
そう言うとナツミはヒカルの胸元にあるエメラルドのペンダントを見つめた。
「そっか、ヒカルはエメラルドの石の持ち主なのね。属性は風……癒しの力かな?」
「癒しの……」
「うん。確かにあなたといると、とても落ち着くわ」
「えっ、そ、そんなことは……」
「もしかしてクロードも、そうなのかもしれないわね……」
「えっ……」
(……クロードが?)
「私ね、クロードが好きなの」
「───」
突然何の前触れもなく、そうカミングアウトされて、ヒカルは息をするのも忘れてしまった。
「ナツミさん!」
今にもナツミに襲いかかろうとしていたシャドーだが、ナツミのルビーの指輪の力によって、炎に焼かれて消滅した。
「……っ……」
「大丈夫よ、教えてくれてありがとう、ヒカル」
ナツミはにっこりと笑った。
「……すごいっ……」
呆然としているとナツミが首を傾げた。
「どうして? 神の子ならこれくらい力を使えるはずだよね?」
「!」
ヒカルの反応に、ナツミは目を丸くする。
「え? 嘘っ……ごめん。みんなそうなんだと思ってた。ルカなんて水の力で、モンブラン城の入り口を氷で閉じてしまったのよ?」
「!」
「ルカはサファイアのピアスを両耳にしていたわ。きっと属性は水ね」
そう言うとナツミはヒカルの胸元にあるエメラルドのペンダントを見つめた。
「そっか、ヒカルはエメラルドの石の持ち主なのね。属性は風……癒しの力かな?」
「癒しの……」
「うん。確かにあなたといると、とても落ち着くわ」
「えっ、そ、そんなことは……」
「もしかしてクロードも、そうなのかもしれないわね……」
「えっ……」
(……クロードが?)
「私ね、クロードが好きなの」
「───」
突然何の前触れもなく、そうカミングアウトされて、ヒカルは息をするのも忘れてしまった。
