
ぼっち─選択はあなたに─
第26章 黒い犬【選択8】
「ヒカル! アクアさん!」
修道院の建物の入り口から、弓を持ったユズリノが走ってきた。どうやらさっき上から矢を射ったのはユズリノだったようだ。
「討伐隊のあなたが来てくれて助かったわ。まさかこんな昼間からシャドーが出るなんてっ……薄暗いわけでもないのに」
プジョーはシスター姿のユズリノを見ると慌てて立ち上がった。
「そうなんです、最近昼間でも黒い犬に化けたシャドーがうろつくようになって……」
「あの……助けてくださりありがとうございました」
礼を言うアクアを見て、プジョーは何かを決心する。
「あの、アクアさん……」
「はい?」
「ロイド先輩のことなんですけど……」
「えっ……」
突然話を切り出したプジョーの顔を、アクアは驚いた瞳で見つめる。
「ずっと聞きたかったんですけど、ロイド先輩と何があったんですか?」
「!」
「最近ちょっと先輩の様子がおかしくて……。なんかアクアさんのこと覚えてないみたいだし……」
「えっ?」
アクアはプジョーの言葉に目を見開く。
「覚えてないって……どういうことですか?」
「……どうやら先輩は記憶を……」
「プジョー、そんなところで何してるんだ」
プジョーが何かを言いかけた時、背後からロイドの低い声が響いた。
「先輩っ……」
振り返ると、ロイドは鋭い瞳でプジョーを睨み付けていた。
修道院の建物の入り口から、弓を持ったユズリノが走ってきた。どうやらさっき上から矢を射ったのはユズリノだったようだ。
「討伐隊のあなたが来てくれて助かったわ。まさかこんな昼間からシャドーが出るなんてっ……薄暗いわけでもないのに」
プジョーはシスター姿のユズリノを見ると慌てて立ち上がった。
「そうなんです、最近昼間でも黒い犬に化けたシャドーがうろつくようになって……」
「あの……助けてくださりありがとうございました」
礼を言うアクアを見て、プジョーは何かを決心する。
「あの、アクアさん……」
「はい?」
「ロイド先輩のことなんですけど……」
「えっ……」
突然話を切り出したプジョーの顔を、アクアは驚いた瞳で見つめる。
「ずっと聞きたかったんですけど、ロイド先輩と何があったんですか?」
「!」
「最近ちょっと先輩の様子がおかしくて……。なんかアクアさんのこと覚えてないみたいだし……」
「えっ?」
アクアはプジョーの言葉に目を見開く。
「覚えてないって……どういうことですか?」
「……どうやら先輩は記憶を……」
「プジョー、そんなところで何してるんだ」
プジョーが何かを言いかけた時、背後からロイドの低い声が響いた。
「先輩っ……」
振り返ると、ロイドは鋭い瞳でプジョーを睨み付けていた。
