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ぼっち─選択はあなたに─

第27章 西の森【選択9】

「恐らくこれは罠でしょう」

 ヒカルが考えていたことを、ヤクモはアクアにはっきりと伝える。

「罠って……どうしてそんなことがわかるんですか?」

 アクアはムッとする。

「ヒカルさん、この人誰なんですか? 私やミーナさんのことを知らないくせに、罠だなんて失礼じゃないですかっ……」
「罠じゃないですよ、アクアさん」

 その時、アクアの背後から女性の声が響いた。

「!」

 そこには白いローブを纏って眼鏡をかけたミーナと、討伐隊のロイドが一緒に立っていた。

「ロイドっ!?」

 アクアはロイドの姿を見て驚く。
 しかしロイドはアクアの姿を見るなり、ミーナを睨み付けた。

「おい、これはどういうことだ! なんであの女がここにっ……!」

 するとミーナはロイドの耳元で何か囁いた。
 何かを聞いたロイドは渋々大人しくなる。

「ロイド……もしかして私のことを覚えてないの?」

 アクアはプジョーが言っていたことを思い出し、思いきって聞いてみた。

「一体なんのことだ」
「……っ……」

 しかし記憶がないロイドに聞いても無駄だった。ミーナはクスッと笑うと、一人アクアに近づいた。

 そこへヤクモがスッと割って入る。
 そして突然、掌をミーナに向けると炎を放った。



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