
ぼっち─選択はあなたに─
第27章 西の森【選択9】
「───っ!?」
「言っておくが、先に我が国を裏切ったのはラザニーア国王だからな」
マナミの後ろに控えていたガトーが話しながら近づいてきた。
「裏切った……?」
「国王はモンブラン城を独り占めしたのだ」
「!?」
「あの城はもともとあの場所にはなかった。浮遊する城で、災いが起きる場所に必ず現れるのだ」
「!!」
モンブラン城が──浮遊するお城!?
「16年前……モンブラン城は突如その地に姿を現した。我らはそれぞれの国からモンブラン城を偵察し、伝説のとおり、神の子が現れるのを待った。しかし災いも神の子も現れなかった。だから我々は協定を結んだのだ。モンブラン城は誰の国の物ではない。そして近くにソルトの町を築き、そこからモンブラン城を監視することにした」
「!」
その話を聞いて、アクアもロイドも驚きを隠せない。
「しかしラザニーアの国王は一度ならず二度までも、モンブラン城を我が物にしようとした」
「!」
「神の子を受け入れ、四つの石を集めれば、あれは……モンブラン城は浮遊するのだ。この意味がわかるか? あれはノアの方舟なのだよ」
「──っ!!」
ノアの方舟……聞いたことがある。
神様が愚かなことばかりする人間たちを滅ぼすために大洪水を起こしたのだが、自分たちに素直に従うノアとノアの家族や動物たちだけはノアの方舟に乗って生きることが許された。
「言っておくが、先に我が国を裏切ったのはラザニーア国王だからな」
マナミの後ろに控えていたガトーが話しながら近づいてきた。
「裏切った……?」
「国王はモンブラン城を独り占めしたのだ」
「!?」
「あの城はもともとあの場所にはなかった。浮遊する城で、災いが起きる場所に必ず現れるのだ」
「!!」
モンブラン城が──浮遊するお城!?
「16年前……モンブラン城は突如その地に姿を現した。我らはそれぞれの国からモンブラン城を偵察し、伝説のとおり、神の子が現れるのを待った。しかし災いも神の子も現れなかった。だから我々は協定を結んだのだ。モンブラン城は誰の国の物ではない。そして近くにソルトの町を築き、そこからモンブラン城を監視することにした」
「!」
その話を聞いて、アクアもロイドも驚きを隠せない。
「しかしラザニーアの国王は一度ならず二度までも、モンブラン城を我が物にしようとした」
「!」
「神の子を受け入れ、四つの石を集めれば、あれは……モンブラン城は浮遊するのだ。この意味がわかるか? あれはノアの方舟なのだよ」
「──っ!!」
ノアの方舟……聞いたことがある。
神様が愚かなことばかりする人間たちを滅ぼすために大洪水を起こしたのだが、自分たちに素直に従うノアとノアの家族や動物たちだけはノアの方舟に乗って生きることが許された。
