
ぼっち─選択はあなたに─
第27章 西の森【選択9】
「……っ……」
ヒカルはエメラルドのペンダントを握りしめて後ずさる。
「渡せねぇって顔してるな。まあ、あの女には逃げられたけど、あんたなら……」
そう言うと、赤髪の男は素早くヒカルに近づくと、ヒカルの身体を持ち上げた。
「なっ……!」
ヒカルは担ぎ上げられ、ジタバタ抵抗する。
「とりあえず俺たちと一緒に来てもらうぜ」
「やっ……おろしてください!」
「なんだ、大人しい奴かと思ったら、意外と威勢がいいじゃねぇか」
「やだっ……ヤクモさん! ヤクモさん!」
ヒカルはヤクモの名を呼ぶが、ヤクモは気を失っているのか微動だにしなかった。
「ヤクモさんっ!!」
盗賊のひとりがヤクモに近づく。
「こいつ、死んでんのか?」
そして顔を覗こうとした瞬間、ヤクモの赤い瞳がカッと見開かれた。
「ひっ……!」
ガッと喉元を掴まれ、男は首を絞められる。
「がっ……き、さまっ……」
周りの男たちが剣を抜く。が、
「近づけば、この男を殺す」
ヤクモの言葉に躊躇せざるを得なかった。
「おい、待て。お前ら、下がれ」
赤髪の男がヒカルを担いだまま、ヤクモに近づく。
「……」
赤髪の男とヤクモは睨み合った。
「……俺は仲間を裏切ることはできねぇ。コルはヘタレだけど、こいつの作る飯はうめぇんだ」
そう言うと、赤髪の男はヒカルを肩からおろした。
ヒカルはエメラルドのペンダントを握りしめて後ずさる。
「渡せねぇって顔してるな。まあ、あの女には逃げられたけど、あんたなら……」
そう言うと、赤髪の男は素早くヒカルに近づくと、ヒカルの身体を持ち上げた。
「なっ……!」
ヒカルは担ぎ上げられ、ジタバタ抵抗する。
「とりあえず俺たちと一緒に来てもらうぜ」
「やっ……おろしてください!」
「なんだ、大人しい奴かと思ったら、意外と威勢がいいじゃねぇか」
「やだっ……ヤクモさん! ヤクモさん!」
ヒカルはヤクモの名を呼ぶが、ヤクモは気を失っているのか微動だにしなかった。
「ヤクモさんっ!!」
盗賊のひとりがヤクモに近づく。
「こいつ、死んでんのか?」
そして顔を覗こうとした瞬間、ヤクモの赤い瞳がカッと見開かれた。
「ひっ……!」
ガッと喉元を掴まれ、男は首を絞められる。
「がっ……き、さまっ……」
周りの男たちが剣を抜く。が、
「近づけば、この男を殺す」
ヤクモの言葉に躊躇せざるを得なかった。
「おい、待て。お前ら、下がれ」
赤髪の男がヒカルを担いだまま、ヤクモに近づく。
「……」
赤髪の男とヤクモは睨み合った。
「……俺は仲間を裏切ることはできねぇ。コルはヘタレだけど、こいつの作る飯はうめぇんだ」
そう言うと、赤髪の男はヒカルを肩からおろした。
