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お酒とオールバックに溺れる夜

第1章 第1酒 -出会いの味-

そんな時、純さんが現れた。

煙草を片手に、
煙をくゆらせながら
屋上の扉から出てきた純さんは、
まるで映画の大スターみたいに
圧倒的な存在感で、

一目見た瞬間、
時が止まったような気がした。

そして、街の喧騒も消えて、
純さんだけがスローに見えた。

「なぁ、メンヘラ...
死ぬつもりなら俺の店に来てからにしろ

後、このビルからは飛び降りるな!

店から出てまだ死にたいなら、
迷惑だから別のビルにしろ」

そう言って、私を軽々担ぎ上げると、
純さんのお店へと連れ出したのだった。

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