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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第7章 生まれた狼

その後は
服を乾かしてもらって

狭いけど
温かいお風呂に入って

絵を描いて遊んだり
ママゴトして遊んだりした

気付いたら
あっという間に夕方で

早めに帰ってきた
彼女のお父さんも一緒に
夕飯までご馳走になった

質素だけど
手作りの夕飯は
おいしかった

きっと、
お母さんの愛情がこもっているから

「かなチャン、お米がついてますよ」

って
僕の頬についた
米粒を取ってくれた

僕の
お母さんも
こんな風にしてくれたんだろうか

胸の奥が
きゅぅうと苦しくなった

ご飯の後、
彼女のお父さんが
家まで送ってくれた。

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