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大きな桜の木の下で

第67章 赦される

「…さと…どうしたの…」

声を殺して泣く俺の気配に気がついたみたい

「翔子…ごめん…こんな跡がつくほど…」

翔子の腕に付いた跡を撫で続ける掌を

そっと翔子の手が掴み

「智くん大丈夫だから…泣かないで」

俺の掌にそっと口づけをする

「えっ…なんで…痛いだろ?」

「うん…朝までは…少し痛かった…
でもね…智くんが私の事…
掴まえてくれてるみたいで…
ちょっと嬉しい…私…変かな…」

ちょっとはにかみながら教えてくれる

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