❇️片暉の残照❇️
第10章 嫉妬の代償
王宮には、サンドラが刺客に襲われた――――!と、伝令が入り慌ただしくなっていた。
「――――サンドラ様が!?」
それは、王宮の公務室にいたテイスの兄メルトや王位継承第一位のロミの耳にも入った。
「な――――…刺客に襲われた!?サンドラ様は無事か?」
ロミとメルトは公務を切り上げ馬車が入ってくる裏手に向かった!
「お部屋に王宮医師を待機させております――――!城下町で賊に襲われたもよう、賊はサンドラ様により取り押さえられ連行中です!」
何が起きているのか急ぎ場やで報告を受けた二人だったが――――…話は用量を掴めずちぐはぐである。
王宮医師を待機させておきながら…賊はサンドラが取り押さえたと言う…。
サンドラは怪我でもしたのか?それとも、別の誰か?
二人はけたたましい音を立てて裏口から入ってきたサンドラの馬車を確認した!