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❇️片暉の残照❇️

第10章 嫉妬の代償


その後、何度か医師が来てテイスの様子や肩のアザを確認する。


肩のアザは髪を切られたときに勢い余って服まで切り裂いた時に出来たものだが、体には幸い外傷はなく…ぶつかった時のアザだけだった。


「皆様――――遅い時間でございます…一旦お戻りください。テイス様も人の気配があると落ち着かないと思いますので…」


医師の言葉に、その場にとどまっていた皆が顔を見合わせる。


「医師の言葉に従おう――――…」


客室の隣に従者やメイドの部屋が完備されていることから、キロとニコルはそこに待機することにし――――…他は部屋を出た。


「とりあえず――――テイスの目が覚めないことには…メルト大丈夫か?」


ロミに言われメルトは力なく首肯く――――…。



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