❇️片暉の残照❇️
第10章 嫉妬の代償
自分には関係ないと思ってるサンドラにロミは釘を指す。
「サンドラ様…貴方もその一人です――――。
見事な黄金色の瞳と――――シルバーゴールドのその髪は…後継者第二位の逸材なんですから!」
「は?俺は――――…親父みたいな野心家じゃねぇ~からな…ガッついたりしねぇ~よ!」
「その態度が…ジルベルト様の燗に障るのでるは?」
ロミはサンドラの強気な態度がいささか心配なのか眉を歪ませる。
「うるせぇ…余計なお世話だ」
サンドラはマントを翻すと自室に向かった。
その時の――――マントからフワリとテイスの香りが鼻孔をくすぐった。
不思議な少女――――テイス…
彼女を襲った男は取り押さえたが…その後何も語らないと言う。
しかし、脳裏に引っ掛かる…コレジバ公爵家の影にモヤモヤが止まらない!