❇️片暉の残照❇️
第10章 嫉妬の代償
――――…
『化け物――――、片目の悪魔!』
「――――――――!」
苦しくて目が覚めると…
見慣れない天蓋に不安と恐怖が一気に襲ってくる!
「――――ここ…どこ?やだ…やだ…」
立派なベッドに寝ているのは分かったが…ここが何処なのな検討もつかない。
不安からか…起き上がりたくても起きられない…。
しかし、男の人の言葉が頭を駆け巡り――――涙が溢れてくる。
殴れるよりも――――つらい…。
ああ――――…私はやっぱり…
化け物なんだ…。
私は震える体をゆっくり起こし―――…見える範囲で状況を理解しようと見渡す。
しかし、何の予備知識のない状態で…暗い部屋に一人きり――――…窓の様子から…すでに夜だと分かるも、不安が脳内を支配し悪いことばかし考えてしまう!
「――――捨て…られた?」
更なる不安に…ハジロ家から出され…違う場所で寝ていた…と、悪思考にいたる。