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❇️片暉の残照❇️

第10章 嫉妬の代償


「キロとニコルは…ちゃんと隣の使用人室にいるよ――――…夜中だから…二人ももう寝てしまったのかも…。

テイスが目を覚ますまでここにいるってニコルは聞かなかったけど…休ませたんだ」



――――隣の部屋…


私はキョロキョロと部屋を見渡す…と、さっき、彼が入ってきた扉とは違う扉が部屋の奥に見えた。


「大丈夫なの?――――二人は屋敷に帰らなくて……私は…捨てられたんでしょ?」


「は?――――何を…?捨てるって…誰が誰を?」


彼は私の言葉に驚いたのか、大きな瞳を更に大きくしていた。


「だって――――私…“化け物”だから…」


「ちょっ…ちょっとテイス――――“化け物”だなんて……ああ――――切りつけ魔の言葉だな…」


商人の彼は私を抱き抱えると…ベットまで運ぶ…。


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