❇️片暉の残照❇️
第10章 嫉妬の代償
「お母さん――――…の…」
子守唄を聴いていると…不思議と瞼が重くなる…。
「ありがとう――――…そう…だ…わたし……貴方の…名前を――――…きいて…な……ぃ…」
「ロミ――――ロミ・ゴルドガ…」
彼の声が――――小さく…遠くに聞こえる…
ロミ……ロミ…
ゴル…ドガ……
へぇ…ロミ…って――――…言うんだ…
「素敵な――――な…まえ…」
最後――――自分が何て言ったか覚えていない……
でも、すごく素敵な夢を見た気がする。
お母さんの子守唄が心地よく流れ――――…
天使が私のおでこに暖かい祝福の口づけを…
する――――夢…。