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雷鳴の夜

第29章 将来のために

唇に指を当てる

何かを考えててたり言いたい事を纏める時の癖だ

急かすのも良くないので言葉を待つ

「あのね…今行きたい大学
どちらもマンションから通えるの」

「マンションから通えるなら問題ないだろ?
晶との結婚で遠慮してるのか?」

「あっ!違うここのマンションじゃ無くて
あっちのマンション」

「翔?あっちって貸してる方か?」

こくんと頷く

「あっちて…お前まだ部屋に入れないだろ?」

「うん…だからね…
学校の先生に相談したの
そしたらね…
卒業生にカウンセリングしてる人がいて
小さい病院だけど腕は確かだから
一度診てもらったらどうだって…」

あの事故のトラウマなのか元々なのか病院嫌いで

大きな病院は特にだめで

病気になってもなかなか行かないのに

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