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雷鳴の夜

第1章 訪問者

「もう…大丈夫だから…」

言ったと同時に遠くで雷鳴がし小さく震える

あなたがそっと抱きしめてくれる

「全然大丈夫じゃねぇだろ」

私の両親は事故で亡くなった

その連絡がきたのは雷の轟く夜だった

1人で行く知り合いの飲み屋で何度か隣り合わせた

雷が苦手だなんて話を酔いながらした事もあった

そろそろ帰ろうと店の扉を開けたら遠くに雷鳴

足が震えて動けなくなった私をあなたが送ってくれた

それ以来、雷がなりそうな夜はあなたが来る

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