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雷鳴の夜

第14章 初耳

初七日も済ませ車まで翔と手を繋ぎ歩いていたら

義兄の母親が後ろから遠慮がちな声で引き止めらる

翔の目の高さまでしゃがみ込み

「翔ちゃん守ってあげれないバァちゃんを許して」

翔の手を取り許しを乞う

翔はコクンと頷く

「翔の事お願いします」

「もちろん」

「流翔さん私に早翔と翔ちゃん二人の
近況と写真送ってくれてたんです」

初めて聞く話だ

「うちの人が頑固だから…
でも流翔さん自分の子供が産まれて
母親はどんな子供でも心配だろうから
縁なんて切れないし姿をみたいだろうって」

「姉がそんな事…」

「私が早翔なんて名前つけたから…
あの子駆け抜けるように逝ってしまって
流翔さんにも苦労かけて死ぬ時まで巻込むなんて…
本当にごめんなさいね」

涙ながらの謝罪…

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