エッチな女子達の事情
第4章 エッチな女子達の旅行①
いよいよ班分けで並ぶことになった。
私の隣には同中の小畑しのぶ先輩。
しのぶ先輩は小太りで、少し危ない先輩だ。
「よろしくねぇ」
「は、はい」
舌っ足らずな挨拶した先輩に、私は嫌がりながらも挨拶を返した。
本当は杏寿郎さんとやりたかったのに……
「よろしく! 禰豆子ちゃんだっけ?」
「は、はい! 菜月さんよろしくお願いいたします」
禰豆子ちゃんは礼儀正しくお辞儀をする。
美しい所作に、彼女が名家出身だと言うことがなんとなく分かった。
お嬢様なんだ……
「そんなにかしこまらないで気楽に行こうぜ! あと俺の名前はスバルと呼んでくれ!」
スバルさんが馴れ馴れしく禰豆子ちゃんの肩をポンッと叩く。
禰豆子ちゃんは嫌がらずに微笑んでいるが……
それを快く思はない人物が一人いた。
「スバルさん。よろしくお願いしますね」
「よろしく! 禰豆子ちゃん! あ、ネズたんって呼んでいい?」
「え、ええ……」
調子に乗ったスバルさんが早速、禰豆子ちゃんにけったいなあだ名を付ける。
やめといた方がいいよスバルさん。近くから睨んでる人ヤバいから。