エッチな女子達の事情
第4章 エッチな女子達の旅行①
「ネズたん! 一緒に頑張ろうぜ!」
「は、はい」
スバルさんが決めポーズを取りながら、禰豆子ちゃんの肩を再び叩く。
禰豆子ちゃんは嫌な顔一つせず、馴れ馴れしい男に微笑んでいた。
その笑顔に、再び調子に乗ったスバルさんが禰豆子ちゃんの肩を優しく叩く。
その光景を、離れた場所で見ていた男の人は鋭い目つきでこちらを睨んでいる。
うわ、怖い……
今にも殺しそうな目つきの彼は、禰豆子ちゃんとスバルさんを睨みつけると「チッ」と忌々しく舌打ちをした。
なんだかヤバイよ……
ザァーっと木々が揺れる。
土埃が舞い上がり、私のスカートを揺らした。
白いフリルのスカートが土埃によって、裾の部分が茶色く変色する。
もう、最悪……
吹き荒れた砂嵐に、悪態をつきながらスカートに付いた土埃を払う。
なんとなく木のそばにいた彼が気になり、そちらに目を向ける。
あれ……!?
木のそばにいたはずの彼がいなかった。