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エッチな女子達の事情

第4章 エッチな女子達の旅行①


先輩は鼻血を流しながら、折れた鼻を押さえている。
私は内心でざまあみろと、先輩を嘲笑った。


「……ってぇ……」


先輩は鼻を押さえながら俯いている。
顔が下を向いているため、表情は分からないが、何となく怒っている予感がした。


「何すんの? お前?」

「ひっ……!」


発せられた獣ような低い声に、私の身体がブルリと震えた。


ヤバイ……! 誰か助けて……!


危険を知らせる警笛が、頭の中でけたたましく鳴り響く。


逃げろ! と鳴り響く警笛に従うように、私は奥への厨房へと駆け出した。


今この店には、先輩と私の二人しかいない。
他のみんなは件配りや、ラーメン屋2号店の手伝いに行っている。
そのため、1号店には私と先輩しかいない。
女将さんに2人でやれると任されたためだ。


あの女将……! 余計なことして……!


私は女将を恨みながら、奥の厨房を目指した。


厨房へと駆け込めば、カウンターと厨房を隔てるドアがある。
そこは鍵を内側から閉める事ができるため、先輩をカウンターに残すことができる。


そこまで私の体力が持てばの話だが……



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