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子犬、拾いました!

第4章 お互いの誕生日

陽太くんは夕方になっても、落ち着きがなく、なんだかよそよそしかった。

「ねぇ、私何かした?さっきからずっと変だよ?」

「…ごめん、瑠菜さんのせいじゃないよ」

「じゃあ、どうしたの?」


そう聞いても、陽太くんはうつ向いて黙ったまま…。

「言いにくいなら良いよ。 あと、私明日仕事休みだから、ちょっと出掛けてくるね」

そう言うと、陽太くんはガバッと顔を上げて、「どこ行くの?」 と聞いてきた。

「友達と遊びに…」

「ほんとに?本当に友達なの?」


なんだか様子が変だぞ!!

「友達だよ。ほらお祭りの日に会ったでしょ?美雪って女の子」

「…なんだ… 女の子か…」

安心したように机に突っ伏した。


「大丈夫?」

「うん… 瑠菜さんがね、男と会うのかなって思ったんだ」

「ちがうよ」


私が男の子と会うのが嫌なんだ…。 私のこと、意識してくれてるのかな?

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