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子犬、拾いました!

第7章 初めて

やがて目的の駅に到着。

「ほら、陽太。降りるよ」


電車を降りたらあとはしばらく歩く。


「楽しみだね! 旅館は和室なんだよ。瑠菜は和室の方が良いでしょ?」

「うん。ありがとう」


なんだかんだで陽太は私のことを良くわかってくれている。


「瑠菜、ほら、あそこだよ!」

陽太の指差した方向に立派な旅館が見えた。


「きれーい!」

少し緊張しながら、旅館の扉を開けた。


「いらっしゃいませ」

「こんにちは、予約していた沖津です」

「お待ちしておりました。沖津様。 お部屋にご案内致します」


「陽太、女将さん、すごく綺麗な人だね」

ヒソヒソ声で話しかける。

「そうだね。でも浴衣姿の瑠菜の方が綺麗だと思うけどね」


!! あーもう、可愛い顔してそんな事言わないでよ。

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